Maayong hapon!(ビサヤ語でこんにちは!)名古屋大学工学部環境土木コース3年の鈴垣優です。
フィリピン・ダバオにある、農業を中心とした地域開発を行う団体でインターンシップをしています。
土木工学を通しての途上国支援に興味があり、地域に密着した開発について学びたいと思い、このインターンシップへの参加を決めました。
フィリピンといえばどのようなイメージを持っていますか。
プランテーションによる南国フルーツの国として有名なフィリピンですが、今回はそんなフィリピンの「格差」についてお伝えしたいと思います。
フィリピンの地方都市ダバオの中心街は、いたるところでフリーWiFiのサービスが受けれられたり、日本の2~3倍の広さの巨大ショッピングモールがあったりと、非常に発展しています。
ショッピングモールのエントランスでは、厳格な持ち物検査が行われるなど安全への配慮も行われています。
そして、そこにいる人々は、おしゃれな格好をし、ブランド物のバックを持ち歩き、日本人以上の裕福な生活が伺えます。

ショッピングモール内では様々なイベントが定期的に開かれています。
しかし、車で10分も離れると、スラムが広がり、穴の空いた服を着て、裸足で歩く人がいます。ストリートチルドレンが、誰かの捨てた紙コップを持って、そこにお金を入れるように私を見つめてくるのです。

Jeepnyの車窓から見下ろす水辺のスラム街
2010年の世界銀行のレポートによると、フィリピンはアジアで最も所得格差の大きな国であるそうです。
所得上位10%の所得を下位10%の所得で除した値である所得格差指数は13という値を出しており、他のアジア諸国と比べて、高い数値となっています。
先進国にも引けを取らない開発が進んでいるという側面と、普通の暮らしさえすることのできない人たちがいるという二つの側面が、ここ、ダバオの街には共存しているのです。

ダバオで4番目に大きなSM Cityモール
(フィリピン ダバオ発:名古屋大学工学部3年 鈴垣優)
※この記事は2015年8月22日に執筆されました
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